兵庫・明石商監督に聞いた データ分析とチーム強化の労苦
明石商(兵庫)の狭間善徳監督(55)は明石南、日体大で内野手としてプレーし、明徳義塾中・高のコーチ、明徳中監督などを経験。06年に明石市の公募により明石商にコーチとして赴任し、07年から監督に就任。今回が春夏通じて4回目の甲子園で、春はベスト8とベスト4に進出している。徹底したデータ分析や、強豪校になるまでの苦労話を聞いた。
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■全部ネガティブに考える
――練習、試合では常に先頭に立って声をかけ、指示を出し、緻密な野球をやっている。
「まず大事なのは生徒が強くなりたいという気持ち。投手、野手には基礎、基本を徹底します。やるべきことをやった中で、試合ではイニング、点差、後ろの打者などを考慮し、盗塁、エンドラン、スクイズなど、どんな状況でどのサインを出しても(対応)できるように。僕は基本的に全部ネガティブに考える。こうやったら負けるということしか描いていない。明徳時代に馬淵監督から、『最悪の状態で最善を尽くせる態勢にしとかなあかん』と教わった。ドツボにハマったときにこうしたら息を吹き返すかもしれない、というのは常に考えます」