鳥谷の去就めぐり大騒ぎ…阪神とマスコミの危うい関係
鳥谷は5年契約の2年目(16年)には、打率.236、7本塁打、36打点と振るわず、連続フルイニング出場がストップ。遊撃には、当時高卒4年目の北條が起用される機会が増え、レギュラーを剥奪された。
昨年は121試合、同.232、1本塁打、22打点。今季もここまで55試合、同.211、本塁打、打点はない。4億円の年俸に見合うだけの働きはしていない。
■すべてが阪神の応援団
それでも5年契約を結んだ当時の南信男球団社長らの責任を追及する声はどこからも聞こえてこない。在阪のスポーツマスコミは、すべてが阪神の応援団と言っても過言ではないから、それも当然か。
阪神ファンの麻生千晶氏(作家)がこう言う。
「鳥谷君は野球バカではないし、言動もしっかりしている。痛い、痒いと言わずゲームに出続けた功労者です。でも、昨年あたりから衰えは顕著ですね。最近は代打で出てきても打てる気がしません。42歳になって主力として頑張っている福留さんとは対照的です。枯れ葉のようにボロボロになってまで現役にしがみつくとは思えませんから、今季限りで身を引くのではないか。引退すれば4億円の年俸が浮くので補強に回せる。戦力のことを考えればそちらの方がプラスです。それにしてもマスコミは鳥谷君の去就で騒ぎすぎです。近本君や(高橋)遥人君など、活躍している若手もいる。05年を最後に優勝できない原因や矢野監督の采配についてなど、取り上げるべき話題はあるはずです」
まったくだ。4位阪神は残り24試合。3位広島とは3.5ゲーム差。わずかにAクラス入りの可能性も残している。「終わった選手」のことをデカデカと報じている時ではないだろう。