鶴竜が2日続けて金星配給 大相撲に「横綱空位時代」の危惧
秋の国技館に座布団が舞った。
横綱鶴竜(34)が13日、平幕の大栄翔に押し出され、まさかの今場所2敗目。鶴竜は前日12日も同じく平幕の朝乃山に土をつけられており、単なる連敗どころか2日連続金星配給の屈辱である。
今場所は白鵬(34)が2日目から休場し、鶴竜はいきなり一人横綱の責任を背負わされた。しかし、このまま負けが込むようなら休場してもおかしくない。そうなれば、稀勢の里(現・荒磯親方)を含む3横綱が全員休場した、昨年11月以来の「横綱不在場所」の再現だ。
それどころか、「横綱空位時代」も危惧されている。
白鵬と鶴竜はともに34歳と高齢。いずれもケガが多く、白鵬は両足と右腕のケガに悩まされ、鶴竜も右足、右腕、腰にバクダンを抱えている。昨年から白鵬は7回、鶴竜は3回休場だ。
白鵬は親方になる資格として必要な日本国籍を取得。いつ辞めても困らなくなった。鶴竜は腰の状態が今後を左右するだろう。優勝した先場所前も腰痛に悩まされ、直前まで休場するか迷っていたほどだという。
いまのところ、横綱に昇進できそうな大関も見当たらない。北勝海(現・八角理事長)が引退直後の1992年7月場所以来(93年1月場所まで)となる横綱空位時代が来る日は、そう遠くはなさそうだ。