白鵬が初日土で休場…悲願の帰化かない“燃え尽き症候群”か
これほどまでにあっけなく負けたことが過去、あっただろうか。
8日に初日を迎えた大相撲9月場所。大関復帰を目指す貴景勝は白星発進したものの、横綱白鵬(34)には初日から土がついた。白鵬は2日目からの休場が決まった。
白鵬は平幕の北勝富士に立ち合いで張り差しを仕掛けるも、これが裏目。おっつけられて右を差せず、逆にまわしを許して一気に寄り切られた。
土俵下まで吹き飛んだ白鵬は目を見開いて歯を食いしばる鬼の形相。対照的に、勝った北勝富士は喜びをこらえきれず、「ヨッシャ!」とばかりに思わず土俵上で両手を叩いた。
白鵬は去る3日、日本国籍取得が明らかになったばかり。引退後は親方になるつもりのモンゴル出身横綱にとって、帰化は悲願だった。
「それで気が抜けてしまったんじゃないか。これまでの白鵬は帰化前の引退だけは避けようと、大事に大事に相撲を取っていた。2017年の5、7月場所を最後に、2場所連続皆勤がないのもそのため。それがいまや、『いつ辞めてもいい』という状況になってしまったわけだから。肉体的な衰えはもとより、気持ちも切れてしまったんだろう」(ある親方)