著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

自ら引退を申し出 寂しくも美しいメッセンジャーの引き際

公開日: 更新日:

 だが、メッセンジャーは潔く引退を選んだ。もともとプライドが高く、それゆえのプロ意識や責任感も強いとされていた投手だから、エースとしての力が十分に発揮できないくらいなら辞めるという、彼なりの美学なのかもしれない。NPB通算成績は実働10年で98勝。100勝まで残り2勝に迫っており、個人的にはもったいないと思うのだが、メッセンジャーはそういう記録にこだわらない男なのだろう。

■能見とリリーフで

 同じ時代を投打の主力として過ごした鳥谷は球団から肩を叩かれ、メッセンジャーは自ら引退を申し出た。かつてメッセンジャーと共に虎の先発の柱だった盟友・能見篤史は、40歳になった今はリリーフに転向し、老獪な働きを見せている。

 実を言うと、私はそんな能見とメッセンジャーが共にリリーフとして晩年にもう一花咲かせることを密かに夢想しては胸を膨らませていた。かつて虎の先発ローテを支えた2人が年を重ねて今度はブルペンを支えるようになり、そこに藤川球児も加わるなら、こんなに豪華な終盤のリレーはない。ショートイニングでのメッセンジャーなら往年の剛腕も復活するのではないか、と。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭