筒香移籍先タンパベイ・レイズは野球素人の戦略で全米席巻
筒香嘉智(28=外野手)、2年13億2000万円
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【低予算】
19年、開幕時のチーム総年俸約58億8500万円は30球団中ワースト。ナンバーワンのカブスの約4分の1にすぎないが、それでもア・リーグ東地区2位でプレーオフに進出。初戦のワイルドカードゲームでアスレチックスを下し、地区シリーズではアストロズを最終の第5戦まで追い詰めた。リリーフ投手が初回だけ投げる「オープナー」や、試合終了までリリーフ投手だけでつなぐ「ブルペンデー」を編み出したのはこのチーム。データを重視してドラフトで獲得した有望株を、データ活用によって育成する。そうやって主力に育てた選手をトレードで放出、見返りに獲得した若手有望株を再びデータによって育成する。その繰り返しによってチーム力を強化してきた。
【ウォール街】
それまで「ア・リーグ東地区のお荷物」といわれた球団が劇的に変化したのは2005年11月、オーナーを含めたフロントが一新されてからだ。新たに就任したスターンバーグ・オーナー、シルバーマン球団社長、フリードマンGMは、いずれもニューヨークのウォール街出身の金融マン。スターンバーグとシルバーマンの2人はゴールドマン・サックスの同僚、投資アナリストのフリードマンは2人の友人だった。