南野拓実には2つの幸運が CL王者リバプール移籍の舞台裏
そのリバプールを率いているのが、ドイツ人のクロップ監督というのも大きかった。ドイツの強豪ドルトムントを指揮していた時期、元日本代表のMF香川真司(30)と師弟関係にあり、日本人選手のストロングポイントである<勤勉性><俊敏性><規律順守>などを高く評価している。
すべての条件を兼ね備えている南野は、クロップ監督にとって非常に好ましいタイプなのだ。
リバプールとザルツブルクは<チーム戦術を同じくする兄弟クラブ>でもある。クロップ監督の戦術の代名詞である<ゲーゲンプレス>は、ボールを奪われた瞬間に複数の選手で素早くプレスをかけて奪い返し、そこから一気のカウンターにつなげていくスタイルだが、このゲーゲンプレスの源流は、12年にザルツブルクのスポーツディレクターに就任したラングニックが導入した戦術。
「これは今もザルツブルクで受け継がれており、南野はザルツブルクに居ながらにしてクロップ監督の戦術を身に付けた。あと2、3試合もプレーすればリバプールのサッカーに馴染める」(サッカー関係者)
強力無比3トップ(エジプト代表サラー、ブラジル代表フィルミーノ、セネガル代表マネ)に割って入るのは至難のワザだが、新天地でブレークする可能性は高いと言っていい――。