燕・奥川 右肘炎症で育成計画白紙…一軍デビューはいつ?
「本人は投げたくてしょうがないみたいですが……」
ヤクルトの黄金ルーキー・奥川恭伸(星稜)について、ヤクルトの球団関係者がこう言った。
新人合同自主トレ中に病院で検査をしたところ、昨年から抱えていた右肘の炎症が完治していないことが発覚。炎症が治まるまでは投球禁止になった。
ノック時の送球は下からのスローのみ認められているが、21日の練習では、投内連係の際にとっさに上から本塁へ送球。練習に付き添うスカウト陣から「我慢、我慢」とお叱りを受け、奥川は「思わず上から投げた?はい。押し出す程度なので大丈夫です」と、頭をかいた。ヤクルトOBがこう言う。
「奥川はドラフト指名後の星稜高校での練習はもちろん、入寮直前に暖かい土地でトレーニングをするなど、準備を整えて自主トレに臨んだと聞いています。内心は投げたくてウズウズしているはず。昨夏の甲子園直後のU18では、疲労回復のために1週間以上のノースロー状態が続き、『肩を戻すのにけっこう時間がかかる方なので』と不安を漏らしたこともある。ただ、奥川は昨年、甲子園で投げるたびに肩や肘に疲労が蓄積していた。今回、肘の炎症が消えたとしても、再び肘が悲鳴を上げないとも限らない。故障を防ぐためには、本人が弱点だと自覚している体幹強化や体の関節の可動域を広げることなど、体の土台づくりが必要不可欠。気温のことも考慮すると、先発としての本格的な実戦復帰は、5~6月までズレ込む可能性はあるでしょう」