欧州パンデミック宣言と中国人の“イタリア北部侵攻”を思う
駅前にはバールが1軒あるだけ。ホテルもタクシーもない。窮地を駅員に下手な英語で説明すると駅員はバールのマスターに交渉してくれて、彼が1時間離れたホテルまで自家用車で送ってくれることになった。
無事にペルージャに着き、日本人メディアの大半が泊まっていた「チョコレートホテル」を根城にして動き回り、ようやく地元通信員の確保に成功した。
帰国前にミラノのドゥオーモ広場に立ち寄ってみた。9年前は地下鉄の通路にシートを敷き、女性用の下着などを売っていた中国人が、かつて幅を効かせていた韓国人やアフリカ系を“駆逐”。ドゥオーモ広場に“進出”してブランド品のコピーを売っていた。
この頃から中国人のイタリア進出は始まっていた。彼らはイタリア北部にコミュニティーを定着させ、その数は年々膨れ上がっていった。
中国人の“イタリア北部侵攻”が、今回の新型コロナウイルスの欧州パンデミックの遠因になっていたのかもしれない――。