ドラ1候補早大・早川 割れる巨人の証言とネット裏の評価
スカウト部長異動の影響
ネット裏に陣取ったスカウト陣はどう見たか。巨人のある球団関係者は「この1試合だけで評価が変わることはありません。ただ、スカウト部長だった長谷川さんが異動してしまったので、今後はその影響が出ないとは限りませんが……」と漏らした。今月から配置転換となった長谷川前スカウト部長は早川の実力を買っていたという。
何がいいのか。
ある在京スカウトがこう証言する。
「その4日前の桐蔭横浜大とのオープン戦は4回を完全投球でした。1度打たれたからって見方は変わりません。左腕で角度があって150キロ近い直球を投げる。スライダーとチェンジアップが良くて、他の投手より奪三振率が高い。今のプロ野球を見渡すと、左の好打者が多いこともあり、左腕の先発候補は貴重です」
■1位クラスは全部で4人
別の在阪スカウトは「今年の1位候補は12人が揃わないくらいで、例年より数が少ない。春の大会やリーグ戦が始まっていない今の段階で、投手は早川とトヨタ自動車の右腕・栗林。野手は近大・佐藤(外野手)、中大・牧(内野手)の4人しか挙げられません。さらに今年は市場にしっかりした左腕が少ないのも、早川の人気が高い要因です」と説明した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、センバツが中止になった高校に限らず、大学や社会人のリーグ戦や大会も中止や延期が相次いでいる。そんな苦難と凶作の年にあって、目玉左腕を攻略した巨人だけは、トーンダウンしているようである。