開幕直後の仰天トレード 巨人の果敢より楽天の戦略を評価
「楽天の石井GMが動いたのでしょうね」
評論家の山崎裕之氏がこう言った。
25日に発表された、巨人・池田駿(27)と楽天・ウィーラー(33)の交換トレード。スポーツ紙は、「右の大砲を探していた巨人と、左腕が手薄だった楽天の思惑が一致した。特に巨人は、来日5年で106本塁打をマークする実績豊富な助っ人を獲得したことで打線の厚みが増し、リーグ連覇に向けていよいよ機運が高まる」などと解説しているが、専門家の間では、巨人の「果敢」より、楽天の「戦略」を評価する声が多い。
■台頭する若手
「楽天打線を牽引してきたウィーラーですが、昨年は夏前から極度の不振に陥り(6月、7月の月間打率は1割台)、二軍落ちも経験した。最終的に・243、19本塁打、67打点と帳尻は合わせたものの、チームはFAで内外野を守れる鈴木大地が加入したのに加え、新人の小深田、高卒7年目の内田ら若手が台頭してきた。彼らに出場機会を与えてさらなる成長を促すためには、ウィーラーの存在がベンチの足かせになるという判断でしょう。石井一久GMが就任してからの楽天は特に、チームとしての中長期的な強化方針が確立されているように感じますね」(前出の山崎氏)