渋野は全英女子予選落ち…ボロボロのまま米国転戦の危険度
例えば、ANAの会場は、緑に囲まれた美しいコースだが、フェアウエーがうねっており、要所に池やハザードが絡み、6700ヤードを超えるため飛距離と高い正確性が求められる。
スコットランド2戦連続予選落ちは、不慣れな強風のせいにできても、アイアンの距離感やアプローチ、グリーン上のライン読みなどは別問題だ。現状は米女子ツアーで優勝争いができるだけのレベルにない。しかも、コロナ感染を恐れてこれまで欠場していた世界ランク上位の韓国勢が大挙して出場してくる。フィールドの争いはさらに激しさを増し、スイングに悩む渋野は余計に無理を強いられプレースタイルを崩してしまう危険性もある。米転戦をいったん白紙に戻して帰国し、続々と開催が発表された国内ツアーの易しい箱庭コースで一からゴルフを立て直すのが賢明だろう。
会見では笑顔を見せて気丈に振る舞ってはいたものの、ディフェンディングチャンピオンがリンクスに打ちのめされたショックは大きい。このまま米女子ツアーを転戦しても、今の心理状態と改造中のスイングでは戦えない。
▼渋野の話「(連続予選落ちに終わった)この2週間は地獄でしたね。7番ダブルボギーは仕方ないとしても、その後が情けなかった。風が左から吹いているのがわかっているのに、リンクスは左に打ち出せない怖さがある。日本では経験できない風だったので、思い切りの良さも必要だと感じた。ドライバーはいいのに、アイアンの縦の距離感が合わず、ショットもブレた。正直言って、どうしていいのかわからない。今年の全英女子オープンは本当にダメだと思った。今日はスマイルを見せる余裕もなく、申し訳ない」