下からの突き上げはね返す 吉田麻也の圧倒的な国際経験値
吉田麻也(サンプドリア DF・32歳)
「みんなが待ちに待った代表戦。(新型コロナの時代に)日本の団体競技としてサッカー代表が初めて海外遠征をするということで注目される機会になる。僕らの責任は非常に大きいと思います」。オランダ遠征(9日のカメルーン戦、13日のコートジボワール戦)初日(5日)、主将の吉田麻也は気を引き締めた。今回は岡崎慎司、長友佑都の両ベテランが不在。「自分に求められることは大きくなる」と自覚を持ってチームを牽引する。
昨年11月のキルギス戦で節目のA代表100試合を迎えた吉田。だが2012年夏から過ごしたサウサンプトンでこの頃から出番を失い、今年1月、イタリア・サンプドリア移籍に踏み切った。
「先日、内田篤人氏が引退会見で言ってましたけど、両国のサッカーは全く違う競技。運動量や強度はイングランドの方が圧倒的にあるけど、ゴール前の質はイタリアの方が鋭い。イブラヒモビッチ(ミラン)やC・ロナウド(ユベントス)のようなベテランの選手たちは、試合でほとんど動かないのにワンチャンスをモノにできる集中力と決定力がある。それで結果を出せばイタリアでは認められる。彼らを止めるために、ゴール前でしっかりブロックすることが仕事です」とイタリアで新境地を開拓中だ。