阪神・矢野続投へ…原巨人は来季も「カモ虎蹂躙」の高笑い
巨人の原辰徳監督(62)はほくそ笑んでいるはずだ。
阪神が矢野燿大監督(51)の来季続投は既定路線と13日のスポーツ紙が報じた。矢野監督は2018年10月に3年契約で就任。1年目の昨季は貯金1の3位、2年目の今季は貯金2の2位につけているものの、13日現在、首位巨人とは12・5ゲーム差と独走を許している。
それでも藤原崇起オーナーは「当然。全く変わっていない」と明言。「いろんなアクシデントがある。その時、その時のセカンドベストを貫いている」と説明した。コロナ感染者を何度も出しながら、Aクラスをキープしていることが評価されているといわれるが、「要するに臭いものにフタ、揚塩球団社長をスケープゴートにして、さっさと2度に及ぶコロナ騒動の幕引きを図りたいのです。問題の本質を突き詰めれば選手を甘やかす矢野監督や、矢野体制を支持する藤原オーナーにも責任が及ぶところですが、阪急阪神HDの幹部もそこまでの荒療治を施すつもりはサラサラない」とは、さる阪神OBだ。
それはともかく「矢野監督の続投」は、優勝へのマジックを11とした原監督にはこれ以上ない朗報である。巨人は今季、阪神に14勝6敗。セ・リーグ5球団の中で最も多い8勝も貯金をしている。原監督が3度目の指揮となった昨季も15勝10敗。5年ぶりのリーグ優勝を後押ししてもらった。球界には「優勝するには『カモ』『お得意さま』が必要」という格言がある。原巨人にとって、それが阪神なのだ。
巨人OBで投手コーチを務め、中大監督などを歴任した高橋善正氏(評論家)がこう指摘する。
「大差で負けている試合で、野手の増田大をリリーフで登板させたのは阪神戦でした。賛否両論ある中、その後、同じような展開で再び増田大をブルペンで準備させたのもまた阪神戦だった。昨季まで5年連続負け越しで苦手意識が残る広島、選手の能力は高いDeNAと比べ、阪神はくみしやすい相手と見ているのは間違いありません。先日、阿部慎之助二軍監督をヘッドコーチ代行として最初に一軍ベンチに入れた試合も阪神戦でした。原監督自身も最初の就任前年の2001年に、ヘッドコーチとして当時の長嶋監督から試合の采配を任され、それがいい経験、勉強になったと話していた。同じように慎之助に采配を託したかは分かりませんが、そういうテストができる相手ではある。実験的に奇策を仕掛けるのに阪神戦が多いのは、決して偶然ではありません」