阪神・矢野続投へ…原巨人は来季も「カモ虎蹂躙」の高笑い
高校生以下の中継プレーすらできず
原監督が阪神を見下すのは、もちろん理由がある。昨季中、某選手がこう明かしていた。
「阪神って10点差で負けていても、単打1本打ってベース上でガッツポーズをしているじゃないですか。あれって矢野監督の方針みたいだけど、選手がかわいそうですよ。巨人ベンチはあれを見てみんな笑っていますから」
■課題は繰り越し
笑われる理由に事欠かないのが阪神だ。昨季は102失策を犯し、今季もこれまで67失策。いずれも12球団ワーストである。
前出の高橋氏が続ける。
「リーグワーストの打率(.247)にあえぐ貧打もここ数年ずっと続いているでしょう。課題が改善されず、翌年に繰り越される。守備はもっとひどい。5日の巨人戦でテレビ解説をしていた阪神の岡田(彰布)元監督(62)が『右中間の打球なのに、なぜ二塁の北條が中継に行かないのか。遊撃の小幡が中継に入っているのか。北條が行かないと』と盛んにボヤいていました。その通りだと思いますね。北條が投げられないなど、何らかの理由があったのかもしれませんが、中継といえば、9月の直接対決で、中堅の近本が本塁へとんでもない暴投をした試合があった。あの時も内野陣は誰もカットマンに入っていなかった。こんなのは、私がかつて指導した大学生というより、高校生以下の話。阪神はコーチ陣が何も機能していないことがよく分かります。原監督はこういう細かいプレーを大事にしますから。開幕4番に抜擢したボーアをわずか3試合目で6番に降格させたり、矢野監督は采配に一貫性がないのも目につきます」
■岡田彰布氏の「監督待望論」は不気味
そんな原監督が唯一、不気味に感じているのが、「監督待望論」が噴出している岡田氏である。
岡田氏が阪神の監督だった2004~08年の5年間、巨人は52勝66敗2分けと阪神に大きく負け越し。第2次政権の原監督は06年から3シーズンを戦い、34勝35敗1分けで1つ負け越している。
岡田氏は敵将の考えを読みながら、最善の手を打ち、リスク管理を徹底する。左打ちの救援投手の藤川が打席に立つ際は、死球から右腕を守るため、右打席に立つよう指示した話は有名だ。
そんな緻密な岡田監督を相手にしていた頃、原監督は「甲子園で活躍してこそ巨人のレギュラーだ」とナインを鼓舞したほどなのだ。
巨人はこの日、山口寿一オーナーがリーグ連覇を目前としている原監督の手腕を評価。「非常にいいチーム状態が続いている。思っていた以上に強くなった。来年は当然、続投」と明言した。こちらは誰もが納得の既定路線で来季は3年契約3年目となる。虎に矢野監督がいる限り、原監督の立場は安泰である。