11月開催のマスターズ 4月との違いはロングヒッター有利
11月開催は寒さでボールが飛ばず、ランが出ない。そのためグリーンを狙う番手はロフトが立って、グリーン上にボールを止めるのが難しくなる。
しかも、5カ月後の来年4月には再び試合が行われるため、特に最終日は例年通りにカップが切られそうもない。4月のマスターズに慣れたベテランプロには困惑することが多くなりそうだ。
加えて最終日はテレビ放映するCBSが、午後4時5分からアメリカンフットボールの中継を行うために、午後3時には勝者が決まる。
そのため1番、10番スタートのスリーサムでプレーされ、最終組のスタートは10時20分前後になる予定。ちなみに、今年のメジャーは8月の全米プロが10年ぶりの高視聴率を獲得したと話題になったが、9月の全米オープンは33年ぶりの低視聴率だった。早い時間に試合が終わり、アメリカンフットボールのシーズンが始まったことが低視聴率の原因だ。
例年以上にロングヒッターが有利だといわれる11月のマスターズ。これでB・デシャンボーあたりが優勝すれば、全米オープンの二の舞いで、視聴率も大きく落ち込むかもしれない。
(ゴルフライター・吉川英三郎)