桑田真澄氏が巨人コーチに 原監督との恩讐越え入閣の仰天
しかも、二軍での最後の登板後には、報道陣に「3カ月も4カ月も(二軍で)スタンバイしていたが、(一軍から)声がかからない。戦力に入っていない、と判断した。必要とされるところで頑張るのがベスト。ボクはまだまだ元気です」と監督批判とも受け取れる発言をしながら他球団へのアピールを行なったことで、両者に根深い確執が生じたともっぱらだった。
巨人のエースとしてチームの屋台骨を支えていた全盛期には、FAによる大リーグ挑戦を口にして、当時の渡辺恒雄オーナー(現・読売新聞グループ本社代表取締役主筆)の逆鱗に触れたこともあった。
通算173勝を挙げた元大エースながら、引退後に一度も指導者として巨人から声がかからなかったのは、原監督、球団、本社との微妙な関係があるからだとされてきたのだ。
しかし巨人は昨年の日本シリーズで、ソフトバンクに2年連続の4連敗という屈辱を味わった。悲願の日本一奪回には、根本からチームを改革する必要があるというのが原監督と球団の共通認識だ。恩讐を越え、球界屈指の理論派とされる桑田氏がチーム再建の一翼を担うことになった。