ダル同僚は14年357億円…長期・高額“MLBメガ契約”の失敗例
ダルビッシュが所属するパドレスの若き主砲タティスJr.(22)が、14年3億4000万ドル(約357億円)の長期契約を交わした。これは史上3番目の契約規模だが、過去の例を見ると巨額契約の大半は惨めな結果に終わっている。そこで、メガ・コントラクトの失敗例を徹底比較してムダ金、劣化、不良債権の代表格を選んでみた。
■ムダ金=プリンス・フィルダー
タイガースの主砲だった2012年に9年約225億円で契約。しかし、太り過ぎで守備力が低下したため、14年にレンジャーズに放出された。移籍後は首痛に悩まされ、契約を4年残しながら、16年限りで再起不能になった。契約が残っている限りは、引退した選手にも球団に年俸を払い続ける義務があるのがメジャーリーグ流だ。フィルダーの年俸26億円は、球団の年俸総額の約20%に相当するため、それだけの金額を4年間も支払い続ければ104億円をドブに捨てることになる。そこで、フィルダー側と話し合って、計63億円に値切り、そのうちレンジャーズが6割、タイガースが4割を負担することで話がついた。タイガースが半額近くを負担したのは、トレードの際、レンジャーズ移籍後も年俸の一部を負担する約束になっていたからだ。