センバツ出場のエースにツバをつけてるメジャー球団がある
米球界には「ピッチスマート」という言葉がある。
日本語で言う「球数制限」のことで、メジャーはもちろん、特にリトルリーグや高校野球などでは、投手の球数が厳しく制限される。
17~18歳は1日に105球までしか投げられない。しかも、81~105球を投げたら最低4日間は投球禁止になる。15~16歳は95球。76~95球を投げたら、同様に4日間は投げられない。
ピッチスマートを守らない指導者は、親御さんたちから生徒虐待で訴えられることになる。
日本でも本格的に球数制限が導入された。甲子園でも今回のセンバツから投手ひとりにつき「1週間500球以内」しか投げられなくなった。
■「人殺し!」
それでも成長期の高校生にはかなりの負担を強いることになる。ほとんどの試合でだれかひとりは105球以上投げているどころか、1回戦で140球以上投げた投手が6人。天理の達は161球、上田西の山口は162球を投げた。甲子園のネット裏にはいま、日本人のメジャースカウトが何人かいるが、アメリカ人スカウトがいれば、「人殺し!」「虐待じゃないか!」と声を上げているところだ。