酒井宏樹「ロンドン4位は悔しい気持ちしか残っていない」
ドイツでは1年目こそ適応に苦しんだが、2年目からは右SBのレギュラーに定着。14年夏からは清武弘嗣(C大阪)と共闘し、16年の半年間は山口蛍(神戸)との日本人トライアングルも結成した。結局、最終シーズンは2部落ちを強いられたが、彼自身はマルセイユに飛躍できた。
欧州では契約満了が近くなると試合出場機会が激減するケースも少なくないが、酒井宏樹は最後まで試合に出場し、移籍金ゼロで名門へ行けた。「僕を大事にしてくれたハノーファーには感謝しかない」と本人もしみじみと話したほどだ。
■酒井が入ることで左右両サイドは安泰
16年夏に赴いたマルセイユでは、移籍当初から右SBの定位置を奪取。2~3年目には欧州リーグ(EL)、5年目の今季は念願だった欧州チャンピオンズリーグ(CL)にも参戦した。
3年目終了時点ではファンが選ぶクラブ年間MVPにも選出されるなど、高く評価された。
「マルセイユに来た時、ここが僕の最後の欧州のクラブになると決めていました」と24日にSNS上で退団表明した際にも強いマルセイユ愛をにじませた。契約を1年残しての退団は「自分の意思」と強調。動けるうちに最高の経験を日本に還元したかったのだろう。