プロテニス選手が東京五輪にかける秘めたモチベーション 錦織には間もなく第1子誕生
ジョコビッチが出場を決めた。4大大会+金メダル、男子初のゴールデンスラムという記録達成が動機だろうか? 女子でグラフが達成した1988年のソウル大会は4大大会の後の開催で、今度は違う。ジョコは、セルビアでは日本の長嶋茂雄並みの英雄、他に期待できる競技も少ない。記録を超えた期待があるのだ。
全仏準優勝のギリシャのチチパスにも秘めた動機がある。22歳の若者の母親はロシア出身で、母の双子の妹は日本人と結婚して東京在住。叔父さんたちにはジュニア時代に物心両面で世話になり、「東京は特別な街」と言う。暑さもギリシャ向きで金メダル候補の筆頭にあげられる。
“ポスト3強”を担うロシア勢が勢ぞろい。トップ10のメドベージェフ、ルブレフに加え、ウィンブルドン8強のハチャノフ、急成長のカラツェフが単複にエントリー。ロシアのテニス人気はいまいちだが、シドニー大会でカフェルニコフが金メダルを獲得したときは盛り上がった。アピールには格好の舞台だし、デミノー、キリオスの若手人気者が欠場したオーストラリアには「ガンバルマン」ことジョン・ミルマンがいる。日本好きでギョーザに目がなく、店先で見かけたら入ってしまう“町中華の帝王”だ。