競泳200m自由形・松元克央まさかの予選落ち…不発に終わった“公私のスピード”
「ちょっと信じられないです……信じられない」
競泳男子200メートル自由形の松元克央(24)は呆然自失の態だった。
2019年の世界選手権同種目で日本人初の銀メダル。今年4月の日本選手権で16年リオ五輪の金メダルと同タイムの1分44秒65の日本記録を樹立し、東京五輪でのメダル獲得が期待された。しかし、25日の予選で1分46秒69と失速、全体17位でまさかの予選敗退に、「すごい緊張しましたけど、それは言い訳で……。本当に信じられない」と言葉を絞りだした。
本名の読みは「カツヒロ」だが、愛称は「カツオ」。明大競泳部で苦楽をともにした仲家槙吾氏が振り返る。
「13年に日本水泳連盟が全国トップレベルの中高生を対象に開催したナショナル合宿で出会い、当時から自己紹介で『カツオって呼んでください!』と言っていました。彼はコミュニケーション能力の塊のような男。全体で80人ほどいた合宿メンバーは常連ばかりで、私とカツオは初参加。でも、彼はみんなと打ち解けるのが早く、暇さえあれば誰かの部屋に押しかけてその先々であっという間に友達を作ってしまうんです。出だしはアウェイのような状況でしたが、輪の中心になるまで時間はかかりませんでした」