関塚ジャパンはロンドン五輪一次予選を得失点差で通過した
ちなみにスタジアムには、日本国旗や横断幕の持ち込みも禁止された。
こうした物々しい環境下で行われた大会にあって、男子サッカーの日本代表に対する期待値は、そう高くはなかった。
大会のレギュレーションに「23歳以下。3名のオーバーエイジ枠(OA枠)」とあったが、日本は2年後のロンドン五輪本大会での活躍に照準を合わせ、ロンドン五輪世代のU-21(21歳以下)代表で参加したからだ。
もっとも、関塚ジャパンに限った話ではない。
1998年にトルシエ監督が就任後、JFAはアジア大会を<五輪代表の育成の場>として位置付けて小野伸二、稲本潤一、中村俊輔ら若手を積極的に起用してきた
その4年前の1994年に広島で行われたアジア大会にはA代表が参戦。しかし準々決勝で韓国に2-3で敗退した。
2010年アジア大会の主要メンバーは比嘉祐介と山村和也(いずれも流通経済大)、永井謙佑(福岡大)、富山貴光(早稲田大)といった大学勢と東慶吾(大分)、山口蛍(C大阪)、鈴木大輔(新潟)、水沼宏太(栃木)ら20~21歳の若手Jリーガーが中心だった。