【空手】空手界のプリンス西村拳は残り0秒で大逆転負け…敵の母をもメロメロにする“美容男子”の一面が
メダルの有力候補と期待された、空手男子75キロ級の西村拳(25)にまさかの結末が待っていた。
2勝1敗で迎えた予選ラウンド4戦目。ハンガリーのハルシュパタに対して1-0とリードして迎えた最終盤、終了のブザーと同時に繰り出したハルシュパタの左上段蹴りが1本と判定された。勝てばメダルが確定する試合で、それをほぼ手中に収めながら、1-3の大逆転負け。「自分を殴ってやりたい」。西村は呆然と言葉をしぼり出すしかなかった。
組手70キロ級で数々の国際大会を制してきた空手家の父を持ち、3人兄弟の末っ子として福岡県福岡市に誕生。中学までを地元で過ごし、進学先を宮崎第一高校に選んだ。
ナショナルチームや全国大会などの接点で中学時代から現在も西村と付き合いがある今尾光さんが「彼はかなりの綺麗好きでした」と、当時をこう振り返る。
「昔からどれだけ汗をかいても臭いなんてことはなく、常に柔軟剤の香りが漂っていました。眉毛も髪もキチンと整えていたし、洗顔などにもこだわりがあった。ニキビもなく、爽やかという言葉がピッタリでした。それでいて、中学時代から世界大会に出ているほど実力があるから、日本中の高校から声が掛かっていました。引く手あまただったこともあり、宮崎第一高を選ぶ際は同校の空手道部で禁止されていた『携帯使用』『眉毛加工』などを認めるよう求めたと聞いています(笑い)。だからケンの影響で他にも色々と規則が緩くなったんだとか」