阪神・近本は目下、打率3割キープだが…スロースターターへの贅沢な不満
阪神・近本光司の打率が気になってしょうがない。6月29日に今季初めて3割に乗せたかと思うと、7月1日には早くも2割9分台に低下。その後、7月7日に再び3割を超えたのだが、翌日にはまたも3割を切ってしまい、以降は1カ月以上も2割9分台をうろうろした結果、8月26日に久しぶりに3割ラインを突破したのである。
8月30日時点での近本の打率は.307。この3割維持期間は過去最長ではないか。近本はいったん不調になると、さっぱり打てなくなるところがあるので、まだ安心できないものの、それでも近本の打率3割はなんとも爽快感がある。
なにしろ、近本にはずっとヤキモキした思いがあったのだ。2019年のルーキーイヤーに早くもレギュラーを奪取し、オールスターでは新人史上初のサイクルヒットを達成してMVP。さらにレギュラーシーズンではセ・リーグ新人最多安打を記録し、盗塁王も獲得するなど、一見すると輝かしい1年目だったわけだが、それでもこの年の打率は.271と際立った数字ではなく、少々の贅沢な不満が残った。
だからこそ、翌20年の近本にはさらに期待していたのだが、その年も打率.293と、あと一歩のところで3割を逃してしまった。一方、盗塁王に関しては2年連続で獲得できたのだから、これもまた贅沢な不満だ。