アーチェリー男子個人・団体「銅」古川高晴<4>五輪3連覇・野村忠宏氏との邂逅で「パリ金」の決意が芽生えた
それでも37歳のレジェンドは満足していない。大会を終えてから1カ月間で休日はたったの1日だけ。すでに照準は24年パリ五輪に定まっている。
柔道60キロ級で五輪を3連覇した野村忠宏氏との邂逅で、24年パリ五輪に懸ける思いに変化が生まれたという。
■最後の取材が日刊ゲンダイ
「東京五輪の2カ月ほど前、テレビ番組の企画で野村さんにお会いしました。そこで『どんな意識で柔道をやってきたのか』と聞くと、『金メダルしか考えていないから、練習も生活も、すべてそのためのことしかしない』とおっしゃった。ハッとさせられました。国内のアーチェリー選手は目標地点を『五輪出場』にしている人が多いですから。しかし、それを聞いて葛藤もあった。僕は東京五輪を含めて『メダルを取る』などと公言したことすらなかったんです。結果ばかり意識すると思わぬミスをしそうなので」
東京五輪で結果を残したことで“条件”が整った。古川は3年後の「パリでは金を」と力強く言った。
「個人、団体でメダルを取ったので、今度はミックスでもメダルを取りたい。個人で銀と銅を取ったのだから、次は金メダルを狙いたい。ここまで登ってきましたから、結果を、金メダルを意識してチャレンジしたいです」