紀平梨花GPシリーズ初戦は北京五輪の試金石 ロシア15歳の金候補ワリエワと初競演
ロシアの新鋭が、来年2月に開幕する北京冬季五輪の金メダル候補に浮上した。日本時間10日に閉幕したフィギュアスケートのフィンランディア杯(フィンランド・エスポー)をフリー(174.31点)、合計(249.24点)とも世界最高得点で制したカミラ・ワリエワ(15)のことだ。
昨年の世界ジュニア選手権女王でもあるワリエワは最終日のフリーで、2種類の4回転ジャンプを決めてハイスコアをマークした。
今季、シニアに転向したばかりの15歳は、今月29日開幕のスケート・カナダでGPシリーズデビューを果たす。同大会には多くのトップスケーターがエントリーしており、同じロシア勢では昨季、世界選手権2位のエリザベータ・トゥクタミシェワ(24)の他、日本からはエースの紀平梨花(19)が出場を予定している。
北京五輪で表彰台を狙う紀平は現在、カナダを練習拠点にしており、移動の負担を考慮して、五輪のテストイベントを兼ねた「アジアン・トロフィー」(13日開幕=北京)を欠場。本番で使用するリンクや会場の雰囲気の確認よりもGPシリーズを優先させた。レベルの高いGPシリーズでロシア勢との実力差を測るためだといわれる。
金メダル候補と競演するスケート・カナダの結果次第で、本番での紀平の命運が見えてくるかもしれない。