巨人1位・翁田大勢は父、母、姉、兄、本人…家族5人全員が西脇工高出身
父の影響で4学年上の勝基さんは小1の時に八千代少年野球クラブに入団。翁田も兄の背中を追うように小1から同クラブで野球を始めた。西脇工の木谷忠弘監督(48)がこう言う。
「高校時代の2人を比べると、兄の方がフォークでカウントが取れたり、決め球に使えたりと完成度が高い投手でした。大勢の方は伸びしろはありましたが、まだオーバースローで、これといった武器がなく、未完成の投手でした。高校時代は兄の方が上でしたね」
サイドスローに変えたのは、高校から大学に進学する前だった。
「指名漏れしたこともあって、大学に入学する前にコーチと腕の位置を下げるフォームに取り組みました。球威さえ落ちなければ、横から投げた方が打者は怖いだろうという狙いでした」(木谷監督)
八寿男さんは言う。
「勝基は球は速くないけど打たれないタイプ。大勢は小学4年生ぐらいから球の速さだけはピカイチでした。大勢が高校を選ぶ時、同じ西脇工に進んだら、甲子園に行った兄ちゃんと比べられて苦しむだろうと分かっていましたが、この子やったら大丈夫。あっけらかんとしたところがあるので、乗り越えて大きくなってくれるだろうと思ったので、あえて進学を勧めました」