渡部暁斗ノルディック複合個人LH銅 3大会連続メダルも「キング」にはなれず
「負けたとはいえ金メダルに0.6秒差。立派ですよ」
こう語るのは国際スキージャーナリストの岩瀬孝文氏だ。
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ノルディック複合の個人ラージヒルで渡部暁斗(33)が銅メダルを獲得した。渡部は2014年ソチ、18年平昌五輪の個人ノーマルヒルで連続の銀メダル。自身最後となる今大会は頂点を狙うも、0.6秒及ばなかった。
冒頭の岩瀬氏が言う。
「前半のジャンプは5位につけ、後半の距離(10キロ)はトップと54秒差でスタート。ジャンプでもう少しリードが欲しかった。この2、3年は金メダルを取るため、ジャンプを強化するのか、クロスカントリーを伸ばすか、両方のバランスを考えたトレーニングをするのか、試行錯誤を繰り返していたことを思い出す。スタジアムに入ってクロスカントリーの強いノルウェー勢に抜かれてしまったが、硬い人工雪の上に週末に降った大雪が覆う難しいコースでもスキーはよく滑っていた。本人の努力はもちろんですが、人工雪にマッチした板とワックスマンのサポートも大きかった」