スキージャンプ男子団体は5位惨敗…小林陵侑ひとりでは五輪では勝てず、底上げ急務
「これだけ力をもった陵侑をメダル争いさえ、させられなかったのが非常に悔しい。彼の足を引っ張ってしまった」
この佐藤幸椰(26)の言葉が全てだろう。
今大会でノーマルヒル金、ラージヒル銀の小林陵侑(25)をエースとして臨んだ14日のスキージャンプ男子団体。しかし、日本は882.8ポイントの5位。3位ドイツと約40ポイント差で、佐藤の言うようにメダル争いに絡むことすらできなかった。
小林陵は1本目が上位8チームの32選手中4位タイの134メートル。2本目も同4位の132.5メートルと、いずれもK点(125メートル)越えのジャンプを見せた。
しかし、チームメートの飛距離が伸びず。佐藤は1本目が同19位の126メートル、2本目が16位タイの124メートル。中村直幹(25)は1本目が同21位の124.5メートルで、2本目も20位タイの122メートル。いずれも2本目で飛距離を落とした形となった。陵侑の兄、小林潤志郎(30)は1本目こそ11位タイの128.5メートルと健闘するも、2本目は25位タイの120メートルと大幅にダウンした。
これには中継でも「(陵侑以外の)3人がほんの少しずつでも距離を伸ばせれば……」と言われたが、後の祭り。
「(北京五輪は)学ぶことが多かった。4年後が楽しみ」
と前を向いた小林陵。エース以外の底上げが団体メダルの条件だ。