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阿波野秀幸元プロ野球選手

1964年7月28日、神奈川県生まれ。桜丘高、亜大を経て、86年のドラフト1位で巨人、大洋(現DeNA)を含めた3球団競合の末、近鉄に入団。87年、新人王、89年は19勝(8敗)、183奪三振で最多勝と最多奪三振のタイトルを獲得。その後、巨人、横浜でプレー、通算75勝68敗5セーブ。引退後は巨人、横浜、住友金属鹿島、中日などでコーチを務めた。

74試合で驚異の34本塁打!“最強助っ人ブライアント”にも泣きどころが

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 第1試合に続いて、ダブルヘッダー第2試合も終盤にきて、もつれにもつれた。七回に2本の本塁打で勝ち越したものの、その裏、同点に追い付かれてしまう。

 近鉄はしかし、八回にラルフ・ブライアントが右翼にソロ本塁打を放って、またしても勝ち越した。

 ブライアントはこの年の6月下旬、中日との金銭トレードで加入。ベン・オグリビーと並ぶチームの主砲だったリチャード・デービスが大麻の不法所持で逮捕、退団したことを受けての緊急補強だった。

 自分たちの身近なところで、こんな事件が起きたから、私も含めて選手たちは本当にビックリしたが、代わりに獲得したブライアントの長打力にも仰天した。

 このシーズンは1試合3本塁打を2度マークするなど、最終戦までの74試合で34本塁打と驚異的なペースでホームランを量産。ブライアントの一発だけで勝った試合がいくつもあった。

 それだけに5点くらい負けている試合でも、彼が1本打つと、どこからともなく「狼煙(のろし)が上がったな……」という声があがり、ベンチがきょうはイケるんじゃないかというムードになった。

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