ソフトB東浜が打者27人97球でノーノー達成!「本物のピッチャー」が成し遂げた大記録
その瞬間、あの不運のエースを思い浮かべたファンもいただろう。
ソフトバンクの東浜巨(31)が11日の西武戦で、史上95度目のノーヒットノーランを達成した。
劇的だったのは九回2死、9番・金子の打席だ。過去、西武の西口(現西武二軍監督)は同様に「記録まであと1人」の場面で2度もヒットを打たれ、偉業を逃している。東浜が金子に投じた7球目は150キロの直球。金子が弾き返した打球はピッチャー返しとなり、東浜のグラブの横をかすめて抜けていった。記録も泡と消えるかと思いきや、二塁の三森がしっかりとカバーし、最後のアウトを奪った。
お立ち台では「やってしまった、と思いました」と、その場面を振り返った東浜。「こんなに気持ちのいい疲れは久しぶり」と笑顔を見せると、「ベンチでも誰も全然声をかけてくれなくて……余計に緊張した」と、場内の約2万7000人のファンを笑わせた。
2四球で出した走者はいずれも併殺に打ち取り、相手にした打者は27人。わずか97球でのノーノー達成となった。