日本ハム最下位低迷&観客動員数ワーストでもBIGBOSS効果は絶大!育成と勝利の両立が形に
16日現在、借金10で最下位。主催試合の平均観客数も約1万4000人で12球団ワーストだ。新庄剛志監督(50)も本拠地開幕戦でエアバイクを乗り回し、高級車での球場入り、150万円のサウナ購入……とグラウンド外での“スタンドプレー”ばかり話題になる。
これが日本ハムの現状であることは否定できない。
だが、この「BIGBOSS」という名の劇薬は、日本ハムにとって大きなプラスになっている。球団OBが言う。
「昨季まで10年間、チームを率いた栗山前監督は『143試合すべて勝ちにいく』と公言し、本気でそのための采配を振っていた。捨て試合をつくらないのだから、若手を一軍に呼んでも見切りが早く、結果的に主力が固定。チームの新陳代謝が遅れ、世代交代は一向に進まず、弱体化を招いた。しかし、新庄監督は3番清宮(22)、4番野村(21)、5番万波(22)と若手だけでクリーンアップを組んでいる。3人とも将来性が期待されているものの、清宮と万波はまだスタメンすらおぼつかない選手。それでも13~15日にソフトバンクを3タテした。育成と勝利の両立が形になってきている。栗山監督のままならば、彼らをクリーンアップ抜擢なんて冒険はできなかったでしょう」
平均年俸も12球団最安
16日、日本プロ野球選手会は今季の12球団日本人選手の平均年俸を発表(表参照)。日本ハムの2817万円は12球団最下位。1位ソフトバンクは7002万円で、その差は4185万円。この差額は5位のヤクルトとほぼ同額だ。
戦力層の薄さはいかんともしがたく、日本ハムは昨季まで3年連続5位で、観客動員数も昨年は12球団ワースト3位、一昨年は同2位だった。そんな「負の遺産」がある以上、誰が監督でも成績、客入りともに伸び悩むのは当然だろう。
新庄監督は積極的に若手を起用し、ダブルスチールやスクイズなど機動力野球も徹底。5月だけなら6勝6敗で、4連勝中だ。ブレずに今のスタイルを貫けば、おのずとファンは球場に戻ってくる。