大谷翔平を待つ大バッシング…エ軍がポストシーズン逃せば主砲トラウト以上の“戦犯”確実

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 メジャーリーガーの評価を示す指標の一つに「WAR」と呼ばれるものがある。

 選手の貢献度を数値化したもので、「ベースボール・リファレンス」(BR)「ファングラフス」(FG)といった米野球サイトが「攻撃」「防御」のWARと、さらにこの2つを合わせた「総合指数」を公表。評価基準は2.0~3.0が主力クラス、4.0~5.0でオールスター、6.0以上でMVPとなる。

 WARはシーズンを追うごとに数値が高くなっていくが、開幕から2カ月経った現時点で投手のトップはレンジャーズ・ぺレス(4勝2敗、防御率1.56)の2.9。打者はガーディアンズ・ラミレス内野手(打率.291、14本塁打、53打点=リーグ1位)と、メジャートップの21本塁打を放って地区首位独走の原動力になっている、ヤンキース・ジャッジ外野手の3.1だ(いずれもBR版)。

 そこへいくと負けが込んでいるエンゼルスの主力選手の貢献度は低いと言わざるを得ない。投打の二刀流をこなす大谷はここまで9試合に登板し、3勝4敗、防御率3.99。DHでは207打数50安打の打率.242、11本塁打、32打点。58三振はリーグワースト6位タイ(数字は日本時間6日現在)。WARは打者として0.7、投手として0.9。いずれも1.0以下である。

 主砲トラウトは、ここまで179打数49安打の打率.274、13本塁打、28打点、56三振。6日のフィリーズ戦まで自己ワーストの30打席連続無安打と絶不調に陥っている。MVP3度(14、16、19年)のクラッチヒッターでも現時点でのWARは2.5。大谷の貢献度はつまり、11連敗の最大の原因ともいわれるトラウトより低いことになる。

11連敗で借金生活に突入

 エ軍は6日のフィリーズ戦でサヨナラ負けを喫し11連敗。最大「11」あった貯金をあっという間に使い果たし、27勝28敗で借金生活に突入した。過去に11連敗しながら、ポストシーズンに進出したのは1951年ジャイアンツ、82年ブレーブス、2017年ドジャースの3チームのみ。過去のデータでいえばエ軍にも望みはあるものの、トラウトと大谷の不振、崩壊したリリーフ陣を見る限り、厳しい状況に追い込まれた。仮にエ軍が14年を最後に遠ざかっているポストシーズン進出を逃せば、大谷がトラウト以上の戦犯として扱われるのは必至だ。

 メジャーに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言う。

「エンゼルスの低迷は守護神イグレシアスを筆頭にブルペン陣の不調が最大の原因です。しかし、今季は打線がチームを牽引し、今回の連敗中にバットが湿りっぱなしだった大谷とトラウトの責任は免れない。特に大谷は今季から降板後もDHとして打席に立てる『大谷ルール』が採用され、優遇されながらも打撃が波に乗り切れない。チームがレギュラーシーズン敗退に終われば、トラウトとともに批判の声が高まるのではないか」

 MVP経験者2人が今オフにはバッシングにさらされかねない。

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