巨人球団史上最速の自力V消滅で野手と投手に内紛の火種…打線奮起も投手すべて台無しに
この日も打線は三回までに5点を取った。しかし、中4日先発の戸郷翔征が三回途中に6失点でKO。失点にはいずれも四球が絡んだ。六回に中田翔の代打本塁打、七回に中島宏之の適時打で試合をひっくり返したが、すぐに投手陣がそれを吐き出す展開。試合後、原辰徳監督は報道陣の矢継ぎ早の質問に「防げる点はあると思います」などと冷静に話したものの、内心は穏やかじゃなかろう。
この日の敗戦で、開幕76試合目にして自力優勝の可能性が消滅した。3位に終わった2003年の6月27日を1日上回る球団史上最速の不名誉記録。第1次政権の原監督が「人事異動」の名のもと、“下野”することになったあの年である。
「(自力優勝の可能性が)なくなったって、どういう意味? 我々はそういうことはね。ベストを尽くすだけだから」
原監督はこう言ったが、今の巨人は内紛の火種に事欠かない。