ソフトバンク大関友久が球宴全パ先発 大学で3番手だった男の「育成からの逆襲」
「第1戦目の先発を任され正直驚き戸惑っていますが……」
こう言って、26日の球宴で全パの先発を務めたのが育成出身の左腕・ソフトバンクの大関友久(24)だ。今年の球宴はコロナ感染で出場辞退者が続出。その穴埋めとして急きょ招集されると大役を任された。育成出身の投手が球宴で先発するのは同僚の千賀に続いて史上2人目だ。
土浦湖北(茨城)、仙台大学を経て2019年育成ドラフト2位で入団。支配下契約を掴み取ったプロ2年目の昨季は12試合の救援登板で防御率2.35。今季は17試合(14先発)に登板し、6勝5敗、防御率2.70と好成績をマークしている。
仙台大の森本吉兼監督は大関の大学時代をこう振り返る。
「当時の彼はチームの3番手。4年時も好調とはいえず……それでも、投手陣の中でプロから声がかかったのは大関だけでした。育成とはいえ、プロ野球選手のスタート地点に立てたのです。ドラフトで名前を呼ばれた時はすごく嬉しかったはず。しかし、残りの2人に気を使ってか、はしゃぐ様子が一切なかった。淡々と喜びを噛みしめていたのが印象的です」