コロナで二軍戦中止相次ぎが「地盤沈下」深刻…ソフトB入り秋吉も一軍合流遅れの大誤算

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 103──何の数字かといえば、7月までに中止になった二軍戦の試合数だ(28日時点)。

 二軍はイースタン、ウエスタンともに屋外球場がほとんどで、雨天中止が多い。そこにきて猛威を振るっているのがコロナ禍だ。

 昨季も7月までに同じく103試合が中止。コロナ以前の2019年は同64試合で、雨にたたられた18年も80試合。17年は69試合だった。コロナの影響は一目瞭然だ。

 もちろん、二軍の試合は一軍のそれに比べて、中止になっても金銭的な損失は小さい。しかし、それは主に球団の運営サイドの事情。現場としては二軍戦中止は下手をすれば一軍以上に大きいというのだ。

「一番重要なのが若手の育成です。二軍はあくまで『鍛える場』。試合が減れば減った分、育成が遅れる。野手ならまだしも、登板間隔などを考えたら先発投手はたまったもんじゃない。ケガで二軍落ちしている主力の調整にも影響が出る。ソフトバンク入りした元日本ハムの秋吉も、調整登板する予定の二軍戦が中止になり、予定されていた一軍合流が遅れています」(パ球団編成担当)

 崖っぷちの選手も針のムシロだろう。相次ぐ試合中止でアピールの場が失われ、あっという間に1年が過ぎる。そして待っているのがオフの戦力外通告だとすれば、あまりにやりきれない。たかが二軍戦中止──では済まされないのだ。

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