新庄監督なぜ変節…エース&主砲のみならずドラフトまで即戦力熱望で“欲しがり癖”再発
あれも欲しい、これも欲しいと言いだした。
日本ハムの新庄剛志監督(50)は22日、甲子園ナンバーワン野手と評される高松商(香川=ベスト8)の浅野翔吾について、「あのバッターは良い。即戦力になるでしょう。(ドラフト)1位指名かな」とコメント。8日には「(ドラフトで)即戦力を取りたいですね。ピッチャーも野手もすべて」と話していたばかりだ。
■ポケットマネー出す
オフのFA補強にも意欲を燃やす。15日は「積極的にね。仕掛けていきたい。(球団に)トライしてほしいとは言いたい。全員取りにいったろうかな」と鼻息を荒らげ、俊足打者や長距離打者、安定して試合をつくれる先発投手を求めているとした上で、「(予算が)足りなかったらオレが出すしかない。それぐらいの気持ち」と続けた。ポケットマネーを持ち出す覚悟ということからも、その本気度がうかがえる。
来季は総額600億円をつぎ込んだ新球場元年の勝負の年。いよいよシーズンが終盤に差し掛かる今、新庄監督は来季のことで頭がいっぱいのようである。
とはいえ、新庄監督は就任時に「優勝を目指しません」と宣言し、今季を来季に向けた「トライアウト」に設定。キャンプは「一軍と二軍の区別をつけず、選手はみんな横一線」とチーム内の競争をあおり、シーズンに突入してからも、その姿勢を崩すことはなかった。
開幕投手にドラフト8位ルーキー北山亘基(23)を指名したり、毎日のようにポジションや打順を組み替えながら、積極的に若手を起用。野手にはファーストストライクからバットを振ることを命じ、カウント3-0でも、極力「待て」のサインを出さなかった。ギャンブル的な本盗を仕掛けることもある。それもこれも、新庄監督の言う「目先の1勝より今後の成長」が根底にあるからだろう。