巨人「ドラ1」指名めぐり大紛糾! 甲子園スター有力もクジ運なし…即戦力狙いに変更か
若い甲子園のスターか、大人の即戦力か──。
9日から米フロリダで行われるU18W杯にスカウトを派遣し、今秋のドラフト上位候補を視察するという巨人。高校日本代表のお目当ては、今夏の甲子園大会で3本塁打を放った香川・高松商の浅野翔吾外野手(3年)を筆頭に、主将を務める滋賀・近江の山田陽翔投手(3年)、大阪桐蔭の松尾汐恩捕手(3年)らで、特にこの3人を重点的に視察するようだ。
その中でも水野スカウト部長が「ズバぬけていたので高校に入ってからずっと注目していた」と目を細めているのが浅野である。
171センチと上背はないものの、86キロとガッチリした体格で50メートル5秒9、遠投110メートルの身体能力を誇る。高校通算67本塁打を放った右投げ両打ちのスラッガーを、外野手が補強ポイントの巨人が米国まで追い掛けるというのだ。ただ、現時点で1位の有力候補なのは間違いないものの、決定したかというと、そう単純な話ではなさそうだ。
「球団には『甲子園のスター(高校生)を指名せよ』という方針がある。だから、これまでも清宮(早実から日本ハム)や根尾(大阪桐蔭から中日)といった甲子園のスターを1位指名してきたが、ことごとくクジを外している。今年でいえば浅野であり山田。ただ、一軍が今季最多の借金8の4位に沈む今、1位指名は『豊作』といわれる大学生ら即戦力にするべきという声も根強い。野手なら早大の蛭間拓哉外野手、中大の森下翔太外野手、立大の山田健太内野手といった好打者やスラッガーが豊富。投手なら不足している左投手では『投打二刀流』の日体大の矢沢宏太、白鴎大の曽谷龍平らが1位候補に挙がっています」(チーム関係者)
全日本大学野球連盟は1日、プロ志望届の提出者をホームページで公示。矢沢ら6人が提出した。
巨人のドラフト1位指名選手の決定は、いよいよ来月10月20日に迫ったドラフト会議直前まで紛糾する可能性もありそうだ。