角界のサッカーフリーク元横綱鶴竜親方「C.ロナウドの大ファン 最後の勇姿を見届けたい」
ハマったきっかけはロナウドとゲーム
W杯の優勝予想ですが、筆頭はフランスでしょう。脂が乗っているスター選手揃いで、おそらくほとんどの人が優勝候補に挙げるはずです。
ただ、カタールはとにかく暑い。11月ですら、日中の気温は30度前後あるそうです。となれば、ブラジルなど暑さに強い南米の各国が勝ち上がってくるかもしれません。
メッシが最後のW杯となりそうなアルゼンチンも南米ですが、チーム力を考えたら優勝は難しい。前回、3位のベルギーも厳しいと思いますね。
個人的に注目しているのはポルトガルです。僕はクリスティアーノ・ロナウドの大ファン。クリロナがレアルに行けばレアル、マンUならマンUを応援してきた。
彼もおそらく今回が最後のW杯でしょう。ポルトガルがどこまで勝ち抜けるか、メンバーの顔ぶれを見れば残念ながら優勝などは無理でしょう。それでもクリロナの最後の勇姿は、キッチリと見届けたいですね。
僕がサッカーを好きになったきっかけは1994年。この年、17歳でブラジル代表入りしたFWロナウドを「凄い!」と思ったからです。この年の米国W杯では出場機会はありませんでしたが、その前のアルゼンチンとの親善試合で活躍しました。
子どもって単純ですから、ゴールを決められる人、強いチームを応援しちゃうんですよね。ロナウドは当時のトップストライカーでしたし、ブラジルにはロベカル、リバウド、カフーと、凄い選手がたくさんいたので憧れだったんです。
興味の幅が広がったのは、プレイステーションのサッカーゲーム「ウイニングイレブン」。オランダ代表って強いな、どんな選手がいるんだろう? とダービッツやデ・ブール兄弟を知った。さらに昔の選手、ペレやヨハン・クライフといったレジェンドも、ゲームで知ったんです。
ウイニングイレブンは初代プレイステーションの3からやって、10年くらいからはFIFAシリーズ。
僕がロナウドをきっかけにサッカー好きになったように、日本代表も凄いプレーで大会を盛り上げてほしいと期待しています。
(構成=増田和史、阿川大/日刊ゲンダイ)
▽鶴竜力三郎(かくりゅう・りきさぶろう) 1985年8月、モンゴル・スフバートル出身。2001年に来日し、井筒部屋に入門。06年に十両に昇進し、同年新入幕。14年3月場所後に横綱昇進。昨年3月場所中に引退。優勝6回、幕内通算645勝394敗231休。現在は陸奥部屋で部屋付き親方を務める。