プロスカウトが高校生ドラ1候補と評価する「左腕2人」と「左のスラッガー」の真価
真鍋慧(広陵・内野手)
阪神が高校通算50発超えの左の大型スラッガーを、今秋のドラフト1位候補としてリストアップしていると、スポーツ紙に報じられたばかりだ。
身長190センチ。広角に打ち分けられる技術と飛距離が魅力だ。ニックネームである「広陵のボンズ」は大舞台に強い。
2022、23年と春のセンバツに出場。本塁打こそないものの、6試合で10安打を放つなど、打率.476、4打点。昨年11月の明治神宮大会では2発を放った。甲子園を沸かせた次世代の主砲候補を虎が徹底マークするという。
セのスカウトはこう言った。
「体が大きいけど器用。バットが内側から出てポイントが近い。バットコントロールが良くて打率も残せるタイプ。パワー系というよりテクニック系です」
身近に最大のライバルがいる。4学年上の兄・駿(法大4年)は19年に広島商が15年ぶりに夏の甲子園大会に出場した時の主将で4番。普通なら兄の背中を追いそうなものだが、高校野球関係者は「『同じ学校だと兄を超えられない。広商を倒して甲子園に行きたい』とあえてライバルの広陵に進学した」と言うから勝ち気な性格だ。
「本職は一塁ですが、三塁の練習も行っている。投手を務めればMAX142キロ。肩は強いから三塁や外野ができれば幅が広がる」と目を細める前出のスカウトは「本人は高卒からプロ入りが希望みたいだけど、最近の広陵は中井監督の方針で大学へ進学するケースがほとんど。だから今は静観しているところです」と話した。
阪神だけでなく11球団も熱視線を送る。あとは本人の決断次第である。