日本男子ツアーに欠けるディベート力と発信力 グローバル化の波に乗り遅れた理由
今や世界に大きく後れを取り、「ガラパゴス化」とまで酷評される日本男子ツアー。なぜ世界的主流となっているグローバル化の波に乗り遅れたのだろう。
その大きな原因は日本ゴルフツアー機構(JGTO)の会長に青木功プロが就任した2016年まで遡る。
「世界のアオキの名前で試合数を増やしてツアーを活性化できる」との期待が寄せられ、多くの選手が会長に推挙した。
実はこの就任会見で筆者は、「日本の男子ツアーの問題点は、グローバルの流れに乗り遅れている点だと思うが、それについての対策はありますか?」と質問した。
それに対し、青木会長は「そんな難しいことは聞かないでくれ」の一言だけだった。
この時に発足した新体制には、米PGAツアーとのパイプがあり、長く国内ツアー競技のプロデューサーとしての実績がある大西久光氏が副会長に選ばれている。
大西副会長は、「今のJGTOに足りないのは、世界の流れを見据えたビジョンの構築」と、新たに政策委員会を立ち上げた。