2030年大会は招致断念も未練タラタラ…札幌市とJOC「五輪」執着のウラに“金目とメンツ”
潔く諦めた方がいい。
2030年冬の五輪招致を目指してきた札幌市の秋元市長と日本オリンピック委員会(JOC)の山下会長が、11日の会見で招致断念を表明した。やっと諦めたのかと思いきや、「34年以降の大会について可能性を探ることに変更した」(山下会長)と未練タラタラ。さすがにSNSでは〈34年を目指すとかまだ正気に戻ってないと見える〉〈もう諦めなよ〉といった声が上がっている。
21年夏の東京五輪を巡っては、汚職・談合事件で逮捕者が続出。開催経費もブクブクと膨れ上がった。巨額の税金をつぎ込んだのに、残ったのは赤字垂れ流しの競技会場ばかりなのだから「諦めろ」という声が上がるのは当然だ。それでも、札幌市が招致に執着するのには理由がある。
■狙いは国の補助金180億円
「市は所有地の札幌ドーム敷地内に、北海道のプロバスケチームの本拠地となる新たな体育館の建設計画を進めています。プロ野球の日本ハムが撤退したことで札幌ドームは赤字施設になってしまいましたから、市としては人気の高いプロバスケチームを引き留め、何とかスポーツ振興を図りたい。ただ、ネックは400億円という巨額の建設費です。新体育館は五輪会場として使うことも想定しているだけに、大会招致が決まれば国から180億円の補助金が入ることが見込まれている。そのため、市は招致からの『完全撤退』だけは口にできないのです」(市政関係者)