メジャーのFA移籍市場は空前の“日本人バブル” 10年で30倍以上の値上がり!
■20年代には再び日本人野手に注目が
この氷河期は「キューバ亡命組バブル」が消滅した18年ごろに終わり、20年代になると再び日本人野手に目が向くようになった。FA市場はその後、売り手市場が続いたこともあり、またバブル現象が見られるようになった。それを象徴するのが、22年に5年8500万ドルの契約でカブスに入団した鈴木誠也と、23年に5年9000万ドルの契約でレッドソックスに入団した吉田正尚である。
ここまで契約規模が暴騰すると日本人野手の獲得は困難と、韓国人野手に目を向ける球団も出てくる。韓国人選手は、以前は、パワーはあるが守備がお粗末というイメージがあった。守備の達人・金河成(キム・ハソン=パドレス)の出現でそれは過去のものになり、今オフのFA市場では打撃、守備ともトップクラスと評判の韓国人外野手・李政厚(イ・ジョンフ。元中日、李鍾範の長男)の獲得に数球団が名乗りを上げた。獲得合戦を制したのはジャイアンツで、16日に球団から6年1億1300万ドルの契約で合意したという発表があった。背番号は尊敬するイチローの番号「51」をつける。