山本由伸の「右肘」をドジャースは入団前から危惧! 超大型契約の中には“伏線”も
開幕から3カ月近くが経過。メジャー公認球を扱うダメージがボディーブローのように効いてくるところにもってきて、強打のヤンキースを相手にアクセルを踏み込んだことが今回の「張り」につながったようなのだ。ア・リーグのスカウトがこう言った。
「これまでメジャーで活躍した日本人選手はみな体が大きい。野茂英雄、佐々木主浩、田中将大、ダルビッシュ有、大谷翔平がそう。車で言えばエンジンの部分、排気量がデカいのです。ボールやマウンドの差異はもちろん、過酷な日程や移動を克服するには体の強さが必要ですが、それでも田中もダルも大谷も肘の靱帯を損傷した。山本は178センチ、80キロと、野球選手としては決して恵まれた体格ではないうえ、オリックス時代には右肘や脇腹に故障歴がある。さまざまな障害を乗り越えるだけの体の強さがあるかと聞かれれば、疑問と言わざるを得ません」
山本がドジャースと交わした12年契約(2024~35年)には、右肘の状態によってオプトアウト(契約破棄)できるタイミングが変わる条項が含まれている。
山本がオプトアウトできる時期は本来、29年シーズン終了時と31年シーズン終了時。だが、29年までに右肘のトミー・ジョン手術を受けた場合、もしくは134日以上連続でIL入りした場合は、31、33年シーズン終了時にずれ込む。つまり29年までにトミー・ジョン手術を受けた場合には、オプトアウトしたくてもできない時期が長くなるということ。ドジャースは入団以前から山本の右肘を危惧していたことになる。