レジェンドが徹底解説!男子体操エース橋本大輝が抱える「唯一の懸念材料」と新星・岡慎之助の潜在能力とは

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 鉄棒もつり輪も、どの種目も指先の感覚が欠かせない。ほんのちょっとの指の切り傷も致命傷になりかねません。逆に万全じゃない方が、気合が入りすぎずに抑えられるパターンもあるんですが、指先の違和感は非常にやりにくい。 

 僕は右手の人さし指が折れたまま全日本ジュニアの試合に出たこともありました。出発の前日に痛めて、「痛いなあ、これは絶対に突き指じゃないな」と思いながらテーピングで固めて強行出場。ろくに鉄棒も握れない状態でした。3日間“放置”して大会終了後に病院へ行くと、医者には「我慢強い人ですね」と言われました。そのせいで、指が曲がったままくっついてしまいました。五輪や試合の前にケガがあると、そうやってその場しのぎの処置をするしかない。年を重ねれば重ねるほど、そういう場面は増えていきます。

 もし、橋本が万全であれば、個人総合は金メダルの可能性が高い。ですが、最大のライバルである中国の張博恒選手がパリの代表メンバーに内定しました。

 2021年東京五輪には出場していませんが、同年10月の世界選手権では橋本を抑えて金メダルを獲得。今年4月の選考会(全日本選手権)で橋本が出した決勝6種目の合計87.965点は、張が昨年の杭州アジア大会で出した89.299点と1点以上の差がある。演技中に両腕がけいれんするアクシデントがあったとはいえ、今も指に不安を抱えている状態。張も手首に古傷がありますが、表彰台の一番上は熾烈なデッドヒートになりそうです。

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