「控えめに言っても最悪」なパリ五輪選手村の食堂…露呈した国とアスリートの大きすぎる“格差”

公開日: 更新日:

「控えめに言って最悪」らしい。

 パリ五輪の選手村で不満が噴出している。セーヌ川沿いに設置された村内には、約7200室が配備。世界各国の料理が楽しめるメーンレストランでは約3300人が利用できるのだが、この巨大レストランで問題が頻発しているという。

 ドイツのホッケー男子代表クリストファー・リュールは、自国大衆紙の取材に、「控えめに言っても食事のレベルは最悪だ。ピーク時には長い時間、行列に並ばなければいけない。やっと食事を手にした時には座席も少ない」と答えている。

 メニューはビーガン料理の多さから肉や卵が慢性的に不足。豪州代表で身長198㌢のヘビー級ボクサーがラムチョップをオーダーすると、「1人2本まで」と言われ、満足な食事が取れなかったという。また、十分に調理されていない生肉が提供されるトラブルも発覚。タンパク質はアスリートにとって不可欠な栄養素で、身体が資本のアスリートにとっては死活問題になりかねない。

 この騒動に、英国選手団は自国からシェフを招へい。選手たちはそのシェフが作った料理を弁当に詰め、選手村へ持ち帰って食べているというのだ。フランスと言えば、美食の国。「ミシュランのシェフが食事を提供する」という触れ込みはどこへ行ったのか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • その他のアクセスランキング

  1. 1

    卓球・木原美悠の父が教え子へのわいせつ容疑で逮捕!かつて語っていた天才愛娘へのスパルタ指導の中身

  2. 2

    NBA挑戦の河村勇輝を待ち受ける「レジェンドJr.」の高い壁…難解な契約内容も早分かり

  3. 3

    トライアスロンが汚い場所にこだわる「意外な理由」…東京大会、パリ大会も体調不良者続出

  4. 4

    《東京が懐かしい》と選手悲鳴、地獄の選手村の実態…冷房なく「死ぬほど暑い」から窓を開ければ大量の虫

  5. 5

    柔道ウルフ・アロンが来年6月の現役引退を改めて表明 プロレス転向説も…気になる今後を本人に直撃

  1. 6

    セクハラ報道に株で逮捕…地に落ちた「3冠監督」のその後

  2. 7

    女子卓球・伊藤美誠に「引退説」浮上…失意の五輪代表落選、燃え尽き症候群、モチベーション低下のトリプルパンチ

  3. 8

    賛否の大号泣・阿部詩を支える「今カレ」と「全てを知り尽くす元カレ」…ともに一二三とは“深い仲”

  4. 9

    スポーツ界で「門外漢理事」激増の謎…悲願の金メダル獲得の車いすラグビーで「有働由美子」がトレンド入り 

  5. 10

    北口榛花の地元凱旋パレード決定!北海道民が札幌五輪より期待「時の人」のプレミア度

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都心のマンションで急増する“性感メンズエステ”驚愕の実態「まったく気付かず…」と住民唖然

  2. 2

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  3. 3

    桜井ユキが6年前、松坂桃李と演じた激しい濡れ場…朝ドラ「虎に翼」“涼子様”で人気全国区に

  4. 4

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ

  5. 5

    中日「ポスト立浪」に浮上する“第3の男” 侍J井端弘和監督、井上一樹二軍監督の名前が挙がるが…

  1. 6

    悠仁さま“親がかり”の「東大推薦」に1万2500人超の反対署名…志望校変更に現実味も

  2. 7

    阪神「常勝軍団」構築は“オカダの考え”がカギ…試合前に捕手に“講義”、名指し公開説教は日常茶飯事

  3. 8

    夏ドラマ唯一の“ロス”は読売テレビ深夜ドラマのみ?「ブラックペアン2」ですら話題にならない深刻

  4. 9

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  5. 10

    桂菊丸&泉アキ夫妻 熱海で「自給自足」スローライフ満喫