柔道男子81kg級V2!永瀬貴規は公私で地味でも最強のいぶし銀 レジェンド大野将平も大絶賛
【パリ五輪】男子柔道81キロ級
派手さはないが、強かった。
日本時間31日未明、81キロ級の永瀬貴規(30)が五輪2連覇を達成。決勝で世界選手権3連覇のタト・グリガラシビリ(ジョージア)を寄せ付けず、開始2分48秒、谷落としで一本勝ち。世界で選手層が厚い81キロ級の五輪連覇は史上初の快挙だ。
得意技は、派手な投げ技ではなく足技。決勝直後のインタビューでも「まだ信じ切れないですけど、自分なんかが連覇できると思っていなかった」と謙虚な姿勢を崩さず、表彰式でも控えめに両手を上げて観衆の声援に応えた。表彰台の記念撮影では銅メダルの韓国人選手よりも後ろの位置で金メダルを掲げた。
銅メダルを獲得した2016年リオ大会後に右膝の靱帯を断裂。苦しいリハビリを経て、21年東京大会で頂点に立った。今大会までの3年間、勝てない時期もあったが、「ここ(パリ)で勝つことだけを目標に、自分を信じてやった」と笑顔を見せた。
そんな「いぶし銀」に賛辞を惜しまなかったのは、この日、テレビ解説を務めたリオ、東京大会金メダリストの大野将平だ。所属先である旭化成の先輩でもある孤高の柔道家は、「『永瀬最強説』を証明してくれた。組み手や投げ技など何をとっても最強。練習を一緒にやると、やめないので本当に嫌だった。寡黙な努力家です」と我がことのように喜んだ。