佐々木朗希にメジャースカウト「合格点」も…“投げては休む”は米国で受け入れられるのか
ただ、佐々木の「危機管理能力」は度を越えているのではないか。
今回は今季2度目の離脱明け。「右腕のコンディショニング不良」で2カ月近くも戦列を離れたのだ。実際に現場でプレーするメジャーリーガーや首脳陣は、先発ローテをしばしば離脱する選手をどうみるのか。
米紙コラムニストのビリー・デービス氏はこう言った。
「米国のファンやメディアはもちろん、メジャーリーガーが共感するのは自己犠牲の精神をもった選手です。チームの勝利ため、チームの窮地だからこそ、多少、無理をしてでも腕を振る。同僚が故障するとオレが投げると言って中3日で登板したロジャー・クレメンス然り、ワールドシリーズで1、4、7戦の3試合に先発したり、ソックスを血で染めながらチームを世界一に導いたカート・シリング然り。
大谷があれだけメジャーで支持されているのは、昨年、休養を勧める首脳陣を振り切って試合に出続けたメンタリティーも大きい。プレーオフの可能性がわずかに残っていただけなのに、結果として右肘靱帯を損傷するまで投げ、野手としてもプレーし続けた。自分の体を酷使してもチームのために目の色を変える精神の持ち主だからこそ、同僚も支持する。この投手のためにも何とか点を取ろうという気にもなるのです」