トヨタまでスポンサー撤退で商業五輪「終わりの始まり」…章男会長「政治色も強くなり」とバッサリ

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 21年の東京大会がそうだったように、五輪をめぐっては開催各国で汚職疑惑が絶えない。さらにパリ五輪では不可解な判定が頻発し、開会式も「醜悪だ」と大不評。特にキリスト教を揶揄した演出は欧米人の逆鱗に触れ、これを理由に米通信会社が広告から撤退。IOCが公式に謝罪するハメになった。

 スポーツライターの津田俊樹氏が言う。

「世界的企業ともなれば、ビジネスに敏感。五輪を支援するメリットがない、費用対効果が薄い、企業理念とかけ離れている、となれば撤退も当然でしょう。IOCとしても安穏としていられませんよ。彼らの収入は放映権料とスポンサーの2本柱。その1本が細くなり、五輪のイメージ自体も凋落している。とはいえ、IOCが危機感を抱いているかは疑問です。なにせ、IOC委員は『五輪貴族』と呼ばれるように、チヤホヤされることに慣れ切っているVIPの集まりですからね。当然、自ら頭を下げてスポンサー集めをする、という発想があるかどうか。その意味では、次のIOC会長は責任重大と言えます」

 くしくも次の28年五輪の舞台は、商業五輪の原点となった84年大会と同じロサンゼルス。商業五輪の終焉の始まりとなるかもしれない。

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